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広告効果は「ブラックボックス」から「マーケティングROI測定モデル」へ

デジタルマーケティング思考〜その4

2013.07.09(火) 横山 隆治
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近代広告の父とも言われるワナメーカー

 アメリカの百貨店王として数々の名言を残しているジョン・ワナメーカー(1838~1922)だが、ビジネス界で最も知られているのが、「広告費の半分が金の無駄使いに終わっていることは分かっている。分からないのはどっちの半分が無駄なのかだ」というものだ。

 約100年前のこの言葉は、ずっと真実だった。しかしデジタルマーケティングによって得られる様々なデータは、広告投資のROIを詳らかにすることに寄与しそうである。

どちらの半分が「効いているか」を明らかにするには

 事業者にとって、広告投資の何が効いていて何が効いていないのかを明らかにすることで投資の最適化を図ることは、ひとつの「夢」であった。それが、デジタルマーケティング時代となった今、その「夢」は実現しつつある。

 何がブランドの売り上げにどう貢献しているかを詳らかにするためには、基本的に2つの手法が考えられる。

 ひとつは、シングルソースパネルを使い、広告を含むプロモーションへの接触と、その購買行動を紐づけることから、拡大推計をかける手法である。

 この手法でもポイントカードの購買データなどを用いると、従来のサンプル調査と違って大量のデータを分析できるようになった。特定の流通チャネルではあるが、膨大なデータが分析対象となる。

 もうひとつは、顧客の広告接触から購買行動までをトラックするのではなく、プロモーション活動や購買行動に影響を与える様々な要因を説明変数とし、商品の販売量などを目的変数として、その間の相関を予測モデルを使って分析する手法である。

 回帰分析ないし重回帰分析と呼ばれるこの方法は、従来も様々な分野で使われてきた。しかし、十分なデータが集まらないことや、分析コストやスキル面での課題も多く、広告などの最適化に使われることはそれほどなかった。

 むしろ、生産や労務の最適化を天候などの要因から分析して最適化する方がPLへのインパクトも大きく、よく使われていたと言える。それだけお金をかけても、改善効果で元が取れるからだ。

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横山 隆治 Ryuji Yokoyama

 

1982年青山学院大学文学部英米文学科卒。(株)旭通信社入社後、ビール、飲料、食品などのマス広告ブランドを多数担当。96年DAC設立に参画。DAC代表取締役副社長を経て、06年(株)ADKインタラクティブ代表取締役社長。現在(株)デジタルインテリジェンス代表取締役。ネット広告黎明期からその理論化、体系化に務める。著書に『インターネット広告革命』、『次世代広告コミュニケーション』、『トリプルメディアマーケティング』ほか多数。

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