米ニューヨーク・タイムズ、米ウォールストリート・ジャーナル、米フォーブスなどの米メディアは、米フェイスブックが4月4日に米カリフォルニア州の本社でイベントを開き、スマートフォンを発表すると報じた。
ホーム画面にフェイスブックが登場するHTC製端末
それによると、この端末は米グーグルのモバイル基本ソフト(OS)「アンドロイド(Android)」を搭載し、台湾HTC(宏達国際電子)が製造する。ホーム画面には友人の近況などが把握できる「ニュースフィード」が表示され、ユーザーは端末を立ち上げるとすぐにサービスを利用できる。
フェイスブックの狙いは、ユーザーのサービス滞在時間の拡大。画面サイズの小さなマートフォンでは小さな広告は効果が見込めない。かといって大きな広告を頻繁に出すとサービスの利用を妨げる。
広告の比率を増やすことなく効果を上げるには、長時間サービスを利用してもらうことが必要とフェイスブックは考えているという。
ニューヨーク・タイムズによるとフェイスブックは米アマゾン・ドットコムと同じような手法を取る。アマゾンも自社のタブレット端末「キンドル・ファイア(Kindle Fire)」でOSにアンドロイドを採用しているが、OSのユーザーインターフェースを大幅に変更している。
これによりアマゾンはキンドルの電子書籍サービスと同様、キンドル・ファイア上で、自前の映像配信サービスやアプリ配信ストアなどを提供している。
今のところフェイスブックがどの程度アンドロイドを改変するかは分からないが、ニューヨーク・タイムズの報道によると少なくとも韓国サムスン電子などの端末とは異なり、グーグルのサービスが前面に出てこない仕様になるもようだ。
あらゆるアンドロイドを「フェイスブックフォン」に
一方ウォールストリート・ジャーナルはこれとは少し異なる報道をしている。
それによるとフェイスブックが4日に発表するのは、自社ブランドのスマートフォンというよりも、アンドロイドを改変できるようにするソフトウエア。これをスマートフォンメーカーが使って、アンドロイド端末を「フェイスブックフォン」にできるようにするという。
フェイスブックはこれまでモバイル端末向けのアプリを提供してきたが、このソフトウエアはそうしたアプリとは異なり、フェイスブックのサービスがOSの深い部分に入り込む。ただしユーザーインターフェースはアンドロイドが用意しているものを使うため、メーカーがグーグルと結んでいるライセンス契約には違反しないという。