あけましておめでとうございます。

 ・・・と言っても、いろいろ事情があって2週間遅れてしまったが、2月11日はモンゴルにとってツァガーン・サル、旧暦の正月である。

同じ旧暦でも中国とモンゴルでは正月が異なる

「300の中国にある優れた大学で学ぼう」 「(初級から上級)すべての段階の中国語教えます」と書かれた宣伝。後ろはモンゴル日本センター

 「あれ10日じゃなかったの?」と言う人もいるかもしれない。しかし、中国とは違うのだと、この際なのではっきりと言っておかなければならない。

 季節の風物詩として、爆竹が激しくなり、龍が舞い踊る中国の春節をテレビで見て知っているためか、「あのあれだろう・・・中国の暦で新年にやるやつだろう」とよく言われるが、モンゴルとチベットには別の暦があり、両国とも仲良く、中国とは別の暦で正月を迎える。

 場合によっては正月となる日が中国とは1カ月近く異なる日もある。

 ・・・と言っても、中国では自分の暦どおりに領内にいる少数民族にも祝わせているようで同じ民族なのに違う日にやるときがある。「お国の事情」というやつである。

 中国と言えば、西の端に行っても東の端に行っても同じ時間である。あれだけ巨大な国なのに、米国やロシアのように、様々な時間帯に分けられず1つの時間で運営されている不思議な国である。

 そういう国だから、チベットやモンゴルの正月まで「同化」しようとしているように見えなくもない。

 さて、それはさておき2月9日、板橋区役所近くのあるホールで様々な地域のモンゴル系の人々が一緒になって、独自の暦での正月を祝うイベントが行われた。

 中国の内モンゴルや、新疆などから来ている人々、モンゴル国のモンゴル人、ロシアのブリヤート人など総勢200人以上が参加した大きなイベントとなった。日本で内モンゴルや新疆とモンゴル国の人々が共同して、行うこのようなイベントが開かれたのは、大きな意義がある。

 と言うのも、民族が同じでも、国が違うと反目する部分も少なくなかったからである。