先日、アップルのモバイル端末はいち早く新しい基本ソフト(OS)に切り替える人が多いという話があったが、それが必ずしも顧客満足度の向上につながるとは限らないようだ。
地図アプリが満足度低下の原因に
英国のオンデバイス・リサーチという調査会社によると、アップルのモバイルOSの新版「iOS 6」は、顧客満足度が前版の「iOS 5」から低下してしまった。
モバイル端末のOSは最新版が市場投入されると、その満足度は常に前版を上回る。アップルも場合もこれまで一貫してそうだったが、今回初めて低下に転じてしまった。
調査は、米国のアイフォーン(iPhone)所有者約1万6000人に質問し、「まったく満足していない」(1点)から「とても満足している」(10点)までの10段階で評価してもらった。
前回調査では iOS 5 の平均得点は7.75点となり、iOS 4 の6.93点から大きく上昇した。しかし今回の調査で iOS 6 は7.65点へと低下した。
このことについて、米国のメディアが大きく反応している。例えば、テクノロジー系ニュースブログのテッククランチは、「iOS 6 では、米グーグルの地図アプリが排除され、代わりに用意したアップルの独自アプリが不出来だったことが満足度低下につながったのではないか」と伝えている
米フォーブスは、「iOS 6 ではアプリ配信サービス、アップストア(App Store)に変更が施されて新着順表示がなくなったため、多くの開発者にとって露出の機会が減り、開発者の満足度も低下した」と指摘している。