ブラックベリー、通信障害解決もユーザーの怒り収まらず

存続の危機に直面しているブラックベリー〔AFPBB News

 スマートフォン「ブラックベリー(BlackBerry)」を手がけるカナダRIM(リサーチ・イン・モーション)が決算を発表し、これが大きなニュースになっている。

 2四半期連続の赤字、大規模な人員削減、新製品市場投入時期の遅れなどを明らかにしたからだ。

 これに先立ちRIMは、当期(3~5月)の決算が営業赤字になるとの見通しを明らかにしていた。

 また来年2月までに一部の部門で人員削減を伴う大規模なコスト削減を実施するという方針を示していた

 このことからアナリストらが警告を発していたが、28日発表の決算内容の悪さは予想を上回るものだった。

赤字額、5億ドルに拡大

 RIMの3~5月の決算(PDF)は、売上高が28億ドルで、前期の42億ドルから33%減少、前年同期の49億ドルから43%落ち込んだ。最終損益は5億1800万ドルの赤字で、赤字額は前期の1億2500万ドルから拡大した。

 ブラックベリー端末の出荷台数は1年前から40%減の780万台、タブレット端末の「プレイブック」は同50%減の26万台となった。

 またRIMは全従業員1万6500人の約30%に当たる5000人を削減するリストラ策も明らかにした。さらに同社は、これまで「年内」としていた新たな基本ソフト(OS)「ブラックベリー10」を搭載する製品の発売時期が、「来年1~3月期」にずれ込むと発表した。

 その理由は「技術的なトラブルなどではなく、ソフトウエア開発の作業が膨大で、当初の予定では終わらないことが分かったから」とトールステン・ハインズ最高経営責任者(CEO)兼社長は説明したが、これは重大なことを意味すると海外メディアは大きく報じている。