米国のIT専門市場調査会社IDCがまとめたタブレット端末の調査によると、今年1~3月期における世界のタブレット端末出荷台数は1740万台となり、10~12月期の2820万台から38.4%減少した。
通常1~3月期の出荷台数は年末商戦のある10~12月期に比べて減少するものだが、この1~3月の減少幅はIDCの予測値を大きく上回った。
タブレットは季節商品、反動は大きい
これは、タブレット端末がいまだ季節商品にとどまっていることを示しており、とりわけ米アマゾン・ドットコムの「キンドル・ファイア(Kindle Fire)」にその傾向が強いという。
キンドル・ファイアは昨年10~12月期に初めて市場投入され、480万台を出荷して16.8%のシェアを獲得。シェアは米アップルの「アイパッド(iPad)」に次ぐ第2位となった。
しかしこの1~3月期のシェアは4%にまで低下し、順位も3位に下げた。
キンドル・ファイアはまだ海外展開しておらず、10~12月期は1年で最も消費が旺盛になるホリデーシーズンに支えられて台数が伸びたが、1~3月期はその反動で大きく落ち込んだというのが理由のようだ。
アイパッドのシェア7割に、サムスンは2位に浮上
一方でアイパッドの1~3月期における出荷台数は1180万台となり、過去最高を記録した10~12月期から360万台減少した。
またアイパッドのシェアは54.7%から68%へと上昇しているが、これはキンドル・ファイアをはじめとするライバル端末が大幅に出荷台数を減らしたことが主な要因とのことだ。
1~3月期のシェアの順位は、アップル、韓国サムスン電子、アマゾン、中国レノボグループ(聯想集団)、米バーンズ&ノーブル(B&N)となっている。