前回では、「日本人の結婚 その現状」と題して、(1)平均初婚年齢の上昇、(2)結婚に至る交際期間の延長化傾向、および(3)夫婦間の年齢差の縮小の3点について解説しました。今回はその続きです。あと2点大きいトレンドがありますが、今週は次の2点について分析します。
(4)「できちゃった婚」の上昇
(5)「生涯未婚男女」の増大
日本人の結婚の現状~その(4)「できちゃった婚は全体の4分の1」
4番目の特徴は、いわゆる「できちゃった婚」の上昇です。「できちゃった婚」とは、婚前交渉により妊娠して、その後に婚姻に至る結婚形態を言います。
厚生労働省の統計では、「できちゃった婚」とは「結婚期間が妊娠期間より短い出生の傾向」としてデータ化されていますが、全結婚の4分の1が「でき婚」です。
つい50年前までは結婚するまでは男女の性的関係になるというのはそれほどなかったのに、現代ではほぼ確実に全員、やることはやっているのですね。
セックスに際して避妊をしない結果なのですが、避妊具を買えないほど貧乏ということはないと考えられますので、億劫がっているだけのようです。
コンドームメーカーのデュレックスの調査では、最初のセックスでコンドームを装着する男は56%程度ですので、「できちゃった婚」が増えても不思議ではありません。
ちなみに、都道府県別(2009年統計)で見ると、「でき婚」が最も多いのが沖縄県の42.4%で断トツの1位。続いて佐賀県(37.5%)、福島県(36.7%)です。最下位は東京と神奈川県の19.5%ですから、都会であるほど、「でき婚」が少なくなっています。
地方が圧倒的に「でき婚」が多いのはなぜなのでしょうか?