今回から「結婚」そのものについてお話しします。次週からは、「日本人の結婚がうまくいかない理由について解説していきますが、その前段階として、日本人の結婚像について概説します。

 日本人の結婚にはいくつかの特徴があります。そのうち5つ、特筆してみます。今週はそのうち、次の3つを解説します。

(1)「平均初婚年齢の上昇」
(2)「結婚に至る交際期間の延長化傾向」
(3)「夫婦間の年齢差の縮小傾向」

日本人の結婚の現状~その(1)「平均初婚年齢の上昇」

 現在の平均初婚年齢は、男がだいたい31歳、女が29歳です。かなり晩婚化が進んできました。おおよそ50年前の1960年では、男27歳、女24歳でしたから、4~5歳初婚年齢が延びたということになります。

 原因は女が力をつけてきたからです。大学に入学する女も増え、男女雇用機会均等法等の法改正により、男女の雇用や給与が同じになりつつあります。

 女にも責任ある仕事が任せられることになり、仕事の重責、残業時間の増大などでデートする時間の減少や自分より給料や学歴が低い男が結婚の視野に入らなくなったというものが大きな原因です。

 次の図は1952年以降の年齢別初婚件数の推移です。

(出典 厚生労働省 人口動態統計)

 3つの太実線(20~24歳、25~29歳、30~34歳)のうち、20代前半が1980年代後半のバブル期を境に急激に減少し、その代わりに30代の結婚が急激に増えているのが分かります。現在では、30代前半の婚姻件数が20代前半の件数を上回っています。