米グーグルが、同社の検索サービスを、よりパーソナルな検索結果を得られるように改良すると発表し、ちょっとした騒動になっている。グーグルが新たに始めるのは「サーチ・プラス・ユア・ワールド(Search plus Your World)」というサービス。
ひと言で言えば同社のソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)「グーグル+(プラス)」で共有されている様々な情報を検索結果に表示するというものだ。
SNSの原動力、クチコミを検索結果に
サービスは、(1)「パーソナル・リザルト(Personal Results)」(2)「プロフィール・イン・サーチ(Profiles in Search)」(3)「ピープル・アンド・ページ(People and Pages)」の3つで構成している。
このうち(1)は、グーグル+内で共有されている投稿内容や写真をグーグルの検索結果に表示する。(2)は検索キーワードの入力欄に人名をタイプすると、入力途中でグーグル+に登録している友人の名前が自動補完され、友人を素早く見つけられる。(3)は検索結果ページに、検索キーワードに関連するユーザーや公式ページを表示する。
グーグルの説明によれば、例えばユーザーが旅行などに行く際、これまでのようにウェブ上の情報を検索するだけでなく、旅先のイベントやレストランの情報などを友人の体験を通じて知ることができ、大いに参考になる。
また、検索結果を介して手軽に人々がつながることができ、同じ興味を持つ人も簡単を見つけられるという。
日本では最近、レストラン情報サイトの人気ランキングが意図的に操作されるといった報道があり、物議を醸したが、米国ではもともと営利目的の企業が発信する情報よりも、友人・知人のクチコミ情報が重視される傾向があり、これがSNS普及のきっかけにもなった。
グーグルも自社SNSの利便性を高めることで、先行する米フェイスブックなどからユーザーを奪いたい考えのようだ。