米グーグルが米IBMから約1000件の特許を購入したと米ブルームバーグが伝えている。
8月17日にIBMからグーグルに譲渡されたという記録が、米特許商標庁(USPTO)のウェブサイトに9月13日付で掲載されて明らかになった。
またブルームバーグはグーグルに直接取材しており、グーグルの広報担当者も特許譲渡の事実について認めている。
特許獲得に奔走するグーグル
実はグーグルはこれに先立つ7月にも、IBMから1000件余りの特許を取得したと報じられていた。同社がこうして特許獲得に奔走するのは、スマートフォンやタブレット端末など急成長するモバイル端末の市場で特許紛争が激しさを増しているからだ。
同社は、モバイル基本ソフト(OS)「アンドロイド(Android)」を採用する端末メーカーを、米アップルや米マイクロソフトなど競合企業の特許訴訟から守るため、保有特許の拡大を急いでいる。
グーグルは、経営破綻したカナダ・ノーテルネットワークスの特許オークションで落札を逃した。アップルやマイクロソフトなどが結成した企業連合に競り負けたのだ。
グーグルがIBMから特許を購入したのはその直後で、このことはグーグルが焦りを感じていることを物語っていると海外メディアなどが伝えている。
2万5000件の特許を手中に
グーグルは8月15日に米モトローラ・モビリティの買収を発表したが、これも狙いは特許にある。この買収が成立すればグーグルは申請中のものも含め約2万5000件の特許を手中に収めることになり、競合企業の特許攻撃に対抗することができると考えている。
そのモトローラ・モビリティの買収について、先頃米証券取引所に提出された書類によって交渉の経緯が明らかになり、メディアをにぎわしている。