マイクロソフト2011会計年度、売上高が過去最高

パソコン販売の鈍化が響き、ウィンドウズ部門は3四半期連続の減収となった〔AFPBB News

 米マイクロソフトが4~6月期の決算を発表した。純利益が30%増になるなど全般的に好調だったが、主力のウィンドウズ部門の売上高は1%の減収となった。

 マイクロソフトの業績もパソコンメーカーやマイクロプロセッサーメーカーと同じくパソコン市場の動向に左右されるが、今は北米などの成熟市場でパソコン販売が鈍化している状況だ。

 活況を呈する新興国市場が頼みの綱になるが、そこでは違法コピーソフトの蔓延などもあり、マイクロソフトは米インテルのように恩恵を受けにくいとウォールストリート・ジャーナルは報じている。

 一方で、ネットブックと呼ばれる安価な消費者向けパソコンへの関心が急速に冷え込み、それに代わって米アップルの「アイパッド(iPad)」に代表される、ウィンドウズを搭載しないタブレット端末が急拡大している。このことが、マイクロソフトの長きにわたる市場支配を揺るがすのではないかと投資家は危惧している。

業務用ソフトが不調な消費者部門を補う

 マイクロソフトの4~6月期の業績を見ると、売上高が1年前に比べ8%増え173億6700万ドルとなり、4~6月期としては過去最高を更新した。純利益は同30%増の58億7400万ドルだ。

 主力3事業の売り上げを見ると、ウィンドウズ部門が47億4000万ドルで、前述の通り1年前に比べ1%減少した。この部門は1~3月期も4%減となるなど、3四半期連続で減収となっている。

 一方で「オフィス2010」などを手がけるビジネス部門は、同7%増の57億7700万ドル、サーバー部門も同12%増の46億4300万ドルとなり好調だった。