6月26日に総務省から発表された5月の全国消費者物価指数は、生鮮食品を除く総合(CPIコア)が前年同月比▲1.1%となり、前月の同▲0.1%からマイナス幅を急拡大。2001年5月に記録した前年同月比▲1.0%を下回り、過去最大の下落率を更新した。また、食料(酒類を除く)及びエネルギーを除く総合、いわゆる欧米型CPIコアは前年同月比▲0.5%で、前月の同▲0.4%からマイナス幅を小幅拡大した。日本経済の大きな特徴である「デフレ」が、一段と強まっている。
5月の全国CPIコアを品目別に見ると、「被服及び履物」がコア前年同月比を押し上げる方向に寄与する一方、「ガソリン」「電気代」「生鮮食品を除く食料」「都市ガス代」「自動車」など数多い品目が押し下げる方向に寄与した。「ガソリン」については、2008年4月に暫定税率期限切れで一時的に値下がりしていた要因が前年同月比を算出する上で5月は剥落したため、押し下げ方向に大きく寄与することになった。