写真提供:(左上)Beata Zawrzel/Nur Photo/共同通信イメージズ、(右上・左下)Mateusz Slodkowski/SOPA Images via ZUMA Press Wire/共同通信イメージズ「ZUMA PRESS」

 デジタル技術を活用してマーケティングプロセスを革新し、顧客体験を向上させる「マーケティングDX」を論じる本連載。今回はサブスクリプション・サービス(以下サブスク)をテーマにお届けします。「サブスクリプション」という言葉には、紙の新聞や雑誌の定期購読なども含まれますが、今回はデジタル技術が前提でもあるため、定額動画配信などの「デジタル財」のサブスクに焦点を当てます。

サブスクが浸透する現代社会と顧客体験の変化

 NetflixやAmazon Prime Videoでコンテンツを視聴したり、SpotifyやApple Musicで音楽を聴いたりすることが当たり前の世の中になりました。Netflixは2024年上半期時点で会員数が1000万を突破しているとされ※1、Spotifyは2023年時点の月間視聴者数は1257万人※2とされており、我々の生活に浸透して非常に大きな影響力を持つようになりました。

 こうした誰もが知る世界的な超大手かどうかにかかわらず、サブスクはデジタル時代に理解を深めるべき分野でもあり、今回連載の3回目で取り上げることとしました。本連載の2回目※3で“プレ”デジタル時代とデジタル時代の違いの1つは「顧客データの違い」であるとしましたが、今回は特にサブスクのビジネスにおけるデータ活用について、事例も踏まえながらご紹介します。