米ウォルト・ディズニーの「Disney+」も22年12月に米国で広告付きプランを導入した。Disney+の米国での料金はそれまで月7.99ドルだったが、22年12月8日に10.99ドルに値上げし、新たな広告付きプランを月7.99ドルとした。
米国では、ディズニーの「Disney+」と同社傘下の「Hulu」、米コムキャスト傘下NBCユニバーサルの「Peacock」、米パラマウント・グローバルの「Paramount+」、ワーナー・ブラザース・ディスカバリーの「HBO Max」、そして、ネットフリックスなどが広告付きプランを提供しており、この分野での競争が激化している。
アンテナによると、ネットフリックスの米国加入者数に占める広告付きプランの比率は22年11月末時点で0.2%。この比率は「HBO Max」で21%、「Hulu」で57%、「Peacock」では90%と、高い水準だ。
こうした状況について、ネットフリックスのテッド・サランドス共同CEO(最高経営責任者)は、我々の広告事業は「crawl-walk-run(ハイハイ - 歩く - 走る)」を経て成長するが、現在は「crawl」の段階だと、説明している。広告付きプランによって新規加入者を増やしながら、解約件数の減少につなげたい考えだ。
米国の主な動画配信サービス
○ネットフリックス(Netflix)
○ウォルト・ディズニーの「Disney+」
傘下に「Hulu」、「ESPN」、映画・テレビの「21世紀フォックス」
○アマゾンの「Prime Video」
22年3月に米映画製作大手メトロ・ゴールドウィン・メイヤー(MGM)買収完了
○アップルの「Apple TV+」
22年3月に配信作品がアカデミー作品賞(動画配信サービスの映画で初授賞)
○ワーナー・ブラザース・ディスカバリーの「HBO Max」と「discovery+」
22年4月にAT&T傘下ワーナーメディアとディスカバリーが合併 傘下にワーナー・ブラザース
○コムキャスト(米CATV最大手)傘下NBCユニバーサルの「Peacock」
傘下にユニバーサル・ピクチャーズ
○パラマウント・グローバル(旧バイアコムCBS)の「Paramount+」
傘下にパラマウント・ピクチャーズ、CATV局「Showtime」