米動画配信大手ネットフリックス(Netflix)は7月13日、導入を計画している広告付きの低料金サービスプランに関し、米マイクロソフト(MS)と提携すると明らかにした。
直接競合しないMSをパートナーに
マイクロソフトはネットフリックスに広告配信の技術を提供するほか、広告販売でも協力する。ネットフリックスのグレッグ・ピーターズCOO(最高執行責任者)は声明で、「この計画はまだ初期段階だが、我々の長期的な目標は明確だ。消費者により多くの選択肢を、広告主にはプレミアムなTVブランド体験を提供する。この新しいサービスを実現するために、マイクロソフトと協力できることをうれしく思う」と述べた。
米ウォール・ストリート・ジャーナルによると、ネットフリックスの提携先候補には、米CATV大手コムキャストや米グーグルの名も挙がっていた。だが、コムキャスト傘下のNBCユニバーサルは「Peacock(ピーコック)」と呼ぶ動画配信サービスを手がけている。グーグルには動画共有サービス「YouTube(ユーチューブ)」がある。
マイクロソフトは、動画配信で直接競合しないことをネットフリックスにアピールして提携を勝ち取ったとウォール・ストリート・ジャーナルは報じている。また、マイクロソフトが広告配信の技術で実績を持つこと、マイクロソフトのプライバシーポリシーに対しネットフリックスが信頼を置いていることも決め手になったという。
1~3月に初の会員減、4~6月は200万人減予想
ネットフリックスは2022年1~3月期の業績発表で、3カ月ごとに開示している会員数が20万人減少し、過去10年で初めてマイナスに転じたと明らかにした。22年4~6月期は3月末と比べて200万人減ると予想しており、依然減少が続くとみている。