稼ぎの量(売上高)と稼ぎの質(仕事の質)は比例するとは限らない
売り上げは、金額という非常に分かりやすい物差しで見ることができるため、誰にでも機械的に判断できる。ただ、仕事は売り上げの高低の軸だけで、良し悪しを判断できるものではない。
何をもって仕事の質(Quality of Earning)の良し悪しを判断するかの判断基準はそれぞれだと思うが、ただ売上高とは異なる質の側面があることは理解いただけるだろう。この仕事の質の側面は機械的に判断はできず、仕事を担う人間およびマネジャーが判断するべきことである。
仕事の中には、売り上げは高いものの、自部門のミッションやその個人の成長、職務満足度などの"質"の側面では高くないものもある。「あまり魅力的な仕事ではないけど、売り上げになるからやってよ」といった感じで依頼されるタイプの仕事だ。
現実にはそういう仕事をしなければならないときもあるが、そういった仕事が多くなってしまうことは問題である。仕事の判断基準が、売上高というはかりやすい側面に偏重してしまい、仕事の質の良し悪しをどう判断すればいいかが、分からなくなってしまっている人がいる。
売り上げが高くなくても(場合によっては売り上げにならなくても)今後に向けて重要な仕事があるはずだ。売上高の側面では劣る仕事でも、質が良ければ積極的に取り組むように促すことがマネジャーの重要な役割である。