世界的大企業として初めてカーボンニュートラルを実現
ボッシュのプレス発表は、CES 2021の会期初日(メディアデー)の2021年1月11日にCTO兼CDO兼取締役会メンバーのミヒャエル・ボレ、北米ボッシュ社長のマイク・マンスウェッティの2名が画面に登場する形で行われた。
約30分のプレゼンテーションの冒頭、ボッシュが2018年に発表した「2020年末までにボッシュの全400拠点をカーボンニュートラル(CO2の排出量と吸収量が同じになること)にする」という取り組みが予定通りに達成されたことが報告された(第三者機関の調査による)。
また、北米での新しいブランドキャンペーンも明らかにされ、これまでボッシュが使ってきたスローガン「Like a Bosh」(ボッシュのように)は「Sustainable#LikeABosh」(ボッシュのようにサステイナブルな生活をしよう)にバージョンアップされたことが紹介された。
ボッシュが考える「サステイナブルな生活」とは「カーボンフットプリント(CO2の足跡)を削減する」だけでなく、「エネルギーを節約する」「水を節約する」そして「電力のロスを削減する」ことも含まれる。
「サステイナブルな生活」を実現する上で、ボッシュが行っている取り組みや具体的なソリューションは以下の通りである。
(1)ガソリンエンジンに替わる電動パワートレーン開発に多大な投資を行う
ICE(内燃機関)に替わる電動のパワートレーン(E-mobility)開発に投資を続け、2020年だけで6億ドル(約624億円)の開発資金を投入した。ボッシュの電動パワートレーンをベースにした150万台の車両が全世界を走っている。
(2)電動自転車のソリューションにも取り組む
電気自動車よりも環境負荷の少ない電動自転車の開発にも注力する。ボッシュは「e-bike」(イーバイク)と呼ばれる電動自転車のソリューションに取り組んでおり、最新世代のオンボードコンピュータ「Nyon control panel」(ニヨンコントロールパネル)がCES 2021の「イノベーションアワード」を受賞した。