高度なデータガバナンスを実現するのがCDOの役割

三菱UFJ FGのCDOが語る「データ管理」の理念

CDO Club Japan/2019.9.10

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 報告や集計の際にコピーアンドペーストのような人手が入ることがあれば、間違いが起こる可能性があります。データのカバレッジ、収集のスピード、正確性などが十分かどうかを考えると、いろいろな枠組みづくりがまだまだ必要だと思っています。

――「枠組みづくり」とはどのようなものでしょうか。

 三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)は傘下に銀行、信託銀行、証券会社などがあり、銀行のCDOは私が兼務していますが、信託銀行と証券会社、それに海外の主要な現地法人にもCDOがいます。それだけではなく、それぞれの部署にはデータを作る人や使う人がいるので、その部署でも責任者(DO:Data Officer)を置いて、データに関わることを正しく行ってもらう必要があります。そういう人の仕組みが一つ。

 もう一つは情報システムの整備です。どういうデータを集約するシステムを作るか、ユーザーごとにどういうアクセス権限を持たせてどのように運用するか。そういう仕組みもきちんと作っていく必要があります。

 このような実際のデータマネジメント業務は、CDOの配下にある経営情報統括部が行っています。

三菱UFJフィナンシャル・グループの安田裕司(やすだ・ゆうじ)氏。1993年株式会社三菱銀行に入行、2013年総合リスク管理部次長、2017年経営情報統括部長を経て、2019年4月に執行役員グループCDO兼経営情報統括部長に就任。

――実際に情報システムを開発・運用するのは別の組織なんですね。

 そうです。MUFGで情報システムを担当するのはCIO(Chief Information Officer)傘下の組織である事務・システム企画部です。

情報システムのユーザー側のとりまとめ役

 それに対してCDOと経営情報統括部は、各事業部門、つまり情報システムのユーザー側のとりまとめ役と言えます。そのほか、弊社も含めて金融機関は銀行全体でお客様単位のリスクテイクと収益の状況を把握するMIS(経営情報システム)を以前からずっと整備してきていて、経営情報統括部の前身はその担当組織でした。従来から脈々とあったものに、より高いデータガバナンスが求められるようになって、CDOが設置されたという流れです。私がCDOに就任したのは今年4月ですが、その前1年半ぐらいは経営情報統括部の部長でした(現在はCDOと部長を兼務)。仕事の内容はそのときから継続しているという感じです。