「自治体CDO」の役割を神奈川県副知事が語る

価値創造と課題解決を基盤から支えるデータとテクノロジー

CDO Club Japan/2019.8.20

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 これまでCDO(Chief Digital Officer、Chief Data Officer)といえば、企業内の役職というイメージだったが、自治体にもCDOが誕生し始めている。今年(2019年)6月にCDOに任命された神奈川県副知事の首藤健治氏に、デジタル分野における経営陣コミュニティ「CDO Club Japan」がインタビューを行った。(JBpress)

――「CDO Club」に参加しているメンバーを世界全体で見ると、企業だけでなく官庁や自治体などのCDOもたくさんいます。これまで日本では企業のCDOばかりだったのですが、自治体にもCDOが誕生したとのことでお話をうかがいに来ました。

 6月に神奈川県の「CDO(データ統括責任者)」に就任しました。あわせてビッグデータなどの多様なデータの利活用を推進するため「ICT・データ戦略課」を新設し、県民の安全・安心や利便性の向上を図る「くらしの情報化」を推進していきます。

 同時に、「共生社会推進課」、「未来創生課」という2つの組織も新しく動きはじめました。これも私が担当します。共生社会推進課は社会的課題を解決していくというアプローチ、未来創生課は新しい価値を創造していくアプローチです。この2つは次の時代の社会を考えていくうえで非常に大きな意味があって、ものごとをこの2面のアプローチで捉えていかないといけないからです。

 今の時代、イノベーティブに新しい価値を創造すると、一気に社会的課題まで解決される可能性があります。破壊的イノベーションは、価値創造と社会的課題解決の両方を満たすことがあるということです。これまでの行政のように社会的課題を個々に解決するというアプローチだけでは、時代に取り残されていくでしょう。そのような動きをキャッチアップするために未来創生課というのが絶対に必要だ、ということで黒岩祐治知事が作ったのです。

2つのアプローチを支えるのがデータ

 社会的課題解決へのアプローチと新たな価値を創造するアプローチ、これは兄弟みたいな関係です。そして、それを支えていく基盤としてなくてはならないもの、それがデータとテクノロジーです。そのため、データの活用を推進する組織を新しいメンバーを揃えて作りました。6月に立ち上がったこの3つはセットになっているのです。