税理士は経理・税務関係の仕事をお願いするだけの存在ではありません。労務や補助金、自治体の自営業者サポートサービスに精通していて、それらの専門家とつながっていることも多いのです。

 税理士はこれまでの取引先などを通じて紹介してもらうのがお薦めです。できれば、開業・資格取得したての若い人がいいでしょう。フリーランサーが欲しいような情報への敏感度がベテラン税理士と比べて高いからです。

5.隔離されたワークスペースを確保する
 私見ですが、ある程度周囲から隔離された仕事場をもつ方がよいと思います。自宅の一角でもいいし小さなレンタルオフィスでもいい。部外者が入ることができない空間を確保して、基本はそこで仕事するようにしたいところです。

 その理由はセキュリティと守秘義務の遵守です。ICTが進んでいるとはいえ、業界・業種によっては業務資料を紙だけで預かることも珍しくありません。最初の打ち合わせの冒頭でNDA(守秘義務契約)を締結することもあります。その場合、カフェやシェアオフィスで預かった資料を開いて仕事ができるでしょうか? 隣の人から丸見えのパソコンで守秘義務を履行できるのでしょうか? わたしはできません。

6.勇気をもって対価と支払いサイトを確認する
 業界・業種によるのでしょうが、対価を明確にしないまま業務がスタートすることがいまだにあります。業務仕様があまりに不確定で、概算でも見積もることができない場合もあります。

 まずははっきりと「業務範囲」「金額」「納期」を聞きましょう。支払いサイト(納期から実際の支払いまでの期間)も必ず確認すること。