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コミュニケーション
2017.02.27

大辻雄介の「教育のIoT思議」 第10回:「教育のICT活用」をすすめる3大要素
教室の中の“面白い”をIoTで発見する

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学習環境を進化させるのはWi-Fiか LTEか?

茨城県古河市の小学校もLTEモデルを導入しています。これは市内全校のWi-Fi化の工事費用を試算したところ、LTEモデルを導入し通信費を支払ったほうがコストが安くなることが分かったため、と聞きます。

結果、普通教室だけでなく体育館や理科実験室でも活用できるようになり、Wi-FiモデルでなくLTEであることが活かされた授業づくりが進んでいます。

続いて②です。古河市はLTEモデルですが、セキュリティーなどの観点から「タブレットPCの持ち帰り」は許可されていません。

逆にWi-Fiモデルで「持ち帰り」を推進しているのが佐賀県武雄市の小中学校です。校内LANにしかアクセスできない設計ですが、学校でドリルや解説動画をタブレットPCにダウンロードして持ち帰り、オフライン状態のまま家で取り組むという反転学習(授業解説をあらかじめ家庭で受講し、教室では応用問題に取り組んだり、議論の場をつくる学習方法)を取り入れています。

家庭のネットにはアクセスできない設定ですから学習ログを先生は即座に見ることができません。生徒たちが登校してきて自分のタブレットPCを起動すると、校内LANにアクセスし、学校のサーバに学習ログがデータとして記録。先生はそれをダウンロードして前日の家庭学習記録をタブレットPCで見られるようになっています。

学習履歴の事例「eboard」(佐賀県武雄市が導入しているものとは異なります)

生徒の学習状況や理解度が一目瞭然であることを考えれば、それでも十分便利なのですが、「いざ生徒がタブレットを起動する」瞬間まで生徒の解説動画の理解度はわからないのです。

既存の学習方法では「授業開始時に生徒の理解度が分かる」ことなどなかったわけですが、せっかくのシステムがあるなら前日のうちに把握しておいたほうが、先生も授業の準備にじゅうぶん時間をかけることが可能になります。持ち帰りを許容するなら、家庭でもネットにつながるほうが更なる学習環境進化を促進します。

渋谷区の導入は①②を満たしていることから、茨城県古河市と佐賀県武雄市の良いとこどりの施策となっており、教育業界には大きなインパクトをもたらしました。何より多額の予算を投じて生徒・教員に一人一台の環境をつくろうという姿勢は「教育のICT活用まったなし」という印象を与えます。他の自治体が住民から「わが町はどうなんだ?」とプレッシャーをかけられるシーンも今後増えるかもしれません。

JBPRESS

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