日本には3000を超える温泉がある

(一石 英一郎:内科医、温泉入浴指導員)

 寒い冬には、温泉に入って身体の芯から温まりたいですよね。温泉に入ると元気になる、心身の不調が癒されてリラックスできる・・・。こうした温泉の効能は、多くの方が実感されているのではないでしょうか。

 かくいう私も、内科医という本業を持ちながら、厚生労働省の温泉入浴指導員資格をとってしまったほどの温泉マニアです。

 温泉が健康にいいのは、その「泉質」が大きな影響を与えています。温泉は、その湯に含まれている化学成分の含有量をもとに大きく10種類の泉質に分類され、それぞれの泉質で異なった健康効果があります。

 日本には多くの山や森があり、海洋資源も豊富です。多様性に満ちた地理環境から生まれた3000を超える温泉には、あらゆる泉質のものが存在するのです。

 こんな恵まれた環境を活用しない手はありません。ぜひみなさんも、泉質と健康の深い関係を知って、健康増進に役立ててもらえればと思います。

 代表的な10種類の泉質のポイントを簡単に説明しましょう。