株式会社ARISE analytics 執行役員 Chief Workstyle Officer 佐々木 彰氏

データサイエンスの分野でARISE analyticsの存在感が高まっている。同社は、2017年2月の発足から4年で300人を超えるデータサイエンティストを抱える日本最大級のデータサイエンティスト集団として急成長しているが、ARISE analyticsになぜ、優秀なデータサイエンティストが集まるのか。同社執行役員 Chief Workstyle Officerの佐々木彰氏に聞いた。

データ分析だけではなく、業務実装・課題解決までトータル支援できる会社

 ARISE analyticsは2017年2月、KDDIとアクセンチュアの合弁会社として発足したデータアナリティクスカンパニーだ。設立の目的はKDDIのデータドリブン経営を支援することと、KDDIが保有するデータを利活用してビジネスを創出することである。

 当初、50人程度でスタートし、わずか4年で300人を超えるデータサイエンティストを抱えるまでに成長した同社は『Best Partner for innovation, Best Creator for the future.』をミッションに掲げる。

 「『Best Partner for innovation, 』には、お客さま企業のイノベーションを支援するパートナーとしての位置付けを築いていきたいという思いが込められています」と佐々木氏。イノベーションを起こすときに活用するのがデータであり、それらデータを分析するスキルとテクノロジーをフル活用しながら、「お客さまと一緒にイノベーションを起こしていきたい」と佐々木氏は説明する。

 ミッションの後半『Best Creator for the future.』は、対企業ではなく、もっと大きい世界を見据えたものだ。「産業や社会などに対しても、新しい価値を提供できる会社になっていこうという決意表明です。企業のデータドリブン経営やイノベーション創出支援にとどまらず、最終的には社会に対して、大きなインパクトが出せる会社になっていきたいと考えています」(佐々木氏)

 そうした将来像を描けるのは、KDDIとアクセンチュアの合弁会社という会社の成り立ちがあるからだ。

 佐々木氏は言う。「KDDIは、4000万件を超える顧客データを抱えています。位置情報など種類も豊富です。そのため、さまざまなデータと技術を掛け合わせてビジネスを創出することができます。アクセンチュアは、コンサルティング会社として高いビジネススキルを持ち、グローバルに広がる人材がいて、データ分析についても豊富な知見を持っています。ARISE analyticsはデータ分析専門の会社として立ち上がっていながら、両社の強みを活かして実データを活用しながら事業共創や業務実装、課題解決に至るまでお客さまと共に伴走することができるという点で、独自の優位性を発揮することができます」(佐々木氏)