リスク度合いとレーティングをマッチング

 投資信託には「レーティング」という指標が設定されています。金融機関によっては「リスクレベル」という言葉が使われることもあります。リスクが低い、つまり価格変動が小さい順から❶から❺までの数字、または星(★)の数で表されます。数字や星が大きい(多い)ほど、価格変動が大きくなる傾向が強いことになります。

レーティング
(リスクレベル)
値動きの
大きさ
期待される
リターン
➎ ★★★★★ かなり大きい かなり高い
➍ ★★★★ 大きい 高い
➌ ★★★ 中程度 中程度
➋ ★★ 小さい 少なめ
➊ ★ かなり小さい わずか

 レーティングは、専門の評価会社が各社の基準で決めています。レーティングについて詳しく知りたい方は、金融機関や資産運用会社に問い合わせてみるといいでしょう。

 このレーティングと、先ほどの3つのリスクをマッチングさせていきます。

 ①のように5年後のお金が半分でも大丈夫と思える方は、レーティングが➍や➎の投資信託を選びます。投資対象は国内株式や外国株式、外国REIT、あるいは新興国の株式があてはまるでしょうか。確かに5年後には資産が半分になってしまうかもしれませんが、10年後には大きく増やせることが期待できるのも➍や➎の投資信託の魅力です。

 逆に、③のようにお金が減ったら困ると考えた方は、レーティングが➊➋くらいの投資信託を選んでいきます。投資対象は国内債券などが考えられます。安全性を重視した、預金より少し高いくらいの利益を目指す場合はこの選択肢になります。

 その中間である②の方は、レーティングが➋~➌の投信を選びます。あてはまる商品群は、株式や債券など複数の資産を投資対象とする、「バランス型」といわれる投資信託が多いと思われます。

 ただ、日本国内で運用されている個人向けの投資信託だけでも6000本を超えます。上記でも少し紹介しているように、投信の中身もいろいろです。海外を含む債券、不動産、株式、はたまた為替など、選びたくてもたくさんありすぎて困惑してしまいます。

 そこで次のステップとして、投資信託を絞り込むための手法について話をしていきます。