(写真はイメージです)

 はじめまして、Rioと申します。いわゆる「GAFA」(グーグル、アマゾン、フェイスブック、アップルのIT企業4社)の1社で働いています。現在、カナダ人の妻と2人暮らしです。

 簡単に自己紹介をしますと、大学卒業後に日系大手メーカーに新卒で入社しました。日本で約4年働いた後、北米本社へマーケティング担当者として赴任。アメリカには3年弱駐在し、アメリカの大学のMBAプログラムも卒業しました。帰任後、半年でメーカーを辞め、GAFAの1社に転職、というのがこれまでのキャリアです。

 日本とアメリカの企業で働いたことで、両国の働き方の大きな違いが見えてきました。一体どこが違うのか、私が身をもって体験したことと感じたことを、2回にわたってお届けします。

「長時間労働の改善」に抱いた違和感

 2016年9月。当時アメリカで働いていた私は、日本のあるニュースに興味を持ちました。それが、安倍首相が提唱した「働き方改革」です。

 当施策の目的は労働不足の解消で、それを実現させるための方法の1つが「長時間労働の改善」でした。

 当時、私はこの報道を受けて違和感を覚えました。

 労働のハードルを下げることで就業機会を拡大する。確かに、結果的に労働人口は増えるかもしれませんが、それがビジネスや国の成長にとっての最適解なのか疑問を持ったからです。