2018年12月8日午前7時35分、冬季五輪開催で有名になった平昌(ピョンチャン)近くの江稜(カンヌン)駅を発車してソウルに向かっていた高速鉄道KTXが脱線事故を起こした。
出発5分後でスピードがそれほど出ていなかったため死者は出なかったが、一歩間違っていたら大惨事になるところだった。
原因究明作業が続いているが、線路切り替えがうまくいかず脱線したようだ。
相次ぐ鉄道事故で首相が叱責
KTXを運行する韓国鉄道公社(コレール)では最近、事故が相次いでいた。11月以降だけでも大小の事故や車両故障が10回以上起きている。
ソウル駅近くでKTXが建機に衝突したり、別の駅近くで脱線するなど「あってはならない」事故が頻発していた。
あまりに頻発する事故に李洛淵(イ・ナギョン=1951年生)首相が12月5日に直々、コレール本社に乗り込み、経営陣を叱責して改善策を指示したばかりだった。
そのわずか3日後の事故。
たたでさえ、国民の間で批判と不安が広がったうえに、さらに、火に油を注ぐ事態があった。よりによって、コレールの社長がとんちんかんな発言をしたのだ。
事故現場に駆けつけたまでは良かった。だが、この社長、記者からの事故原因についての質問にこう答えたのだ。