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 勝海舟は佐久間象山の書に寄せた序文で、「春に先立つ花は残霜で傷つき、時に先立つ説は旧弊の厄を受ける」と書いている。

 西風東漸の勢力に対処する議論を先導した象山をはじめ、教えを受けた吉田松陰らの言動がまさしくそうであった。

 戦後日本の日米安保改定も然りで、保護国扱いを脱すべく命がけで条約改定を目指した岸信介首相であったが、志半ばで退陣のやむなきに至った。

 在沖米軍事故対処や東京上空の航空管制問題などは、半保護国のままに置かれているからである。

 こうした問題の大本が憲法やそれに淵源する安保条約(細部の地位協定)にあることは言うまでもない。

 自衛隊は戦力を有しなくても非常時にはわが身を犠牲にして国家・国民を守る崇高な任務に邁進する。

 国民はその状況を、東日本大震災で家族・親戚が被災した隊員も多かったが、一心に被災者の救命と復興に献身する自衛官の姿に見た。

 国家の安全は国民の至上命題であり、何よりも優先される憲法事項である。国民に代わったその任に就く自衛隊が憲法に明記されていない不合理がここにある。

 ましてや、多くの憲法学者たちが自衛隊の存在自体を違憲と言うに至っては、自衛隊が名誉と誇りをもって行動することさえ不可能で絶句する以外にない。

 憲法アレルギーの強い日本では、 改正を言い出すには保身を捨てる勇気が必要であり、しかも、一度にあれもこれもと欲張っては元も子もない。