大和ハウス工業株式会社は住宅事業に加え、事業施設・商業施設でも豊富な実績を誇る。中でも物流施設事業では同社独自の事業スキームである「Dプロジェクト」を全国に展開、物流デベロッパーとしてリーディングカンパニーとなっている。同社が現在、注力するのが、商品の保管だけでなく、配送や庫内作業なども含むトータルな物流業務の効率化を支援することだ。今年の「国際物流総合展2018  LOGIS-TECH TOKYO 2018」でもその取り組みが紹介される予定だ。同社取締役常務執行役員 建築事業担当の浦川竜哉氏に聞いた。

80%を占める「手付かず」の業務プロセス改革をグループで トータルサポート

 全国で物流施設の需要が高まっている。特に首都圏では大型物流施設の着工が進み、競争も激化している。


 それに対して、大和ハウス工業株式会社(以下、大和ハウス)取締役常務執行役員 建築事業担当の浦川竜哉氏は、「立地の優位性はもちろんのこと、施設の多機能化が求められています。たとえば、物流コストについて言えば、保管費は約20%で、庫内作業などの人件費や配送などのコストが約80%を占めています。物流業務の効率化を実現するには、これら80%の領域を含め、トータルに考える必要があります」と話す。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 大和ハウスと言えば住宅というイメージがあるかもしれないが、実は工場や倉庫の建設でも創業当時から60年以上の実績がある。物流施設開発でも、総開発敷地面積は約821万平方メートル、総開発延床面積は約558万平方メートル)にも及ぶ(2018年3月末現在。施工中を含む)。

 同社の大きな強みは、BTS(ビルド・トゥ・スーツ)型と言われるオーダーメード型の物流施設の実績だ。「現在、当社の開発実績のうち、BTS型が85%、マルチテナント型が約15%となっています。BTS型はお客様の細かなニーズにお応えし評価していただいていると自負しています。今後はさらに、ビッグデータ、AI(人工知能)、IoT(モノのインターネット)など、多様なサービスをグループ会社のネットワークを生かして提供することで、前述したような物流業務の効率化のお手伝いをしたいと考えています」

 具体的には、大和ハウスグループの物流IT系企業のホールディングスであるダイワロジテックのほか、フレームワークス(物流システム構築、物流コンサルティング)、モノプラス(クラウドシステムの構築支援)、アッカ・インターナショナル(ネット通販のフルフィルメント事業)、グラウンド(自動搬送ロボットシステムの販売)、ハコブ(クラウド型配車・運行管理システム)などが連携して、文字通りのトータルソリューションを提供していく。

AI、IoT、ロボットなど先端技術を活用した最新の事例を展示

「今回の国際物流総合展では、グループ各社によるトータルソリューションの内容に加え、これらを活用した成功事例を紹介するほか、最新のロボットを実際に体験できる展示なども行います」と浦川氏は話す。

 最新の事例としては、大和ハウスグループがこの2018年4月に稼働を開始したばかりの「Intelligent Logistics Center PROTO(インテリジェント・ロジスティクス・センター・プロト)」は注目に値する。同社のマルチテナント型の物流施設「DPL市川」(千葉県市川市)内に開設されたもので、大和ハウスグループのノウハウやAI、IoT、ロボットなど先端技術を活用し、高機能・高効率の物流サービスを提供している。シェアリングによる従量課金制のサービスを提供しているのも大きな特長だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「プロト」にはすでにファッションレンタル事業などを手掛ける荷主企業が入居している。浦川氏が紹介するように、異なる企業が同一スペースで作業員や設備、システムなどを共同利用(シェアリング)するのが特色だ。作業員、設備、システムなどは大和ハウスグループがトータルで提供し、荷主企業は物流サービスを利用した分だけ料金を支払う。

 荷主企業にとっては、初期投資を抑えられるだけでなく、ビジネスの繁閑の差にも柔軟に対応し、コストを抑えることができる。スタートアップ企業などにとっては使い勝手がいいだろう。
「年内には、『DPL流山Ⅰ』(千葉県流山市)の2階部分(約2万9000平方メートル)でも『Intelligent Logistics Center』を開設する予定です。今後、このモデルを全国のマルチテナント型施設へ水平展開していきたいと考えています」と浦川氏は語る。

事業所内保育施設の設置や中継輸送の導入などにも取り組む

「DPL市川」の「プロト」には、グループ会社のグラウンドが提供する自動搬送ロボット「Butler(バトラー)」が30台導入されている。ピッキングや棚入れ作業の大幅な効率化により労働力を大幅に削減できるため、荷主企業はより付加価値の高いコア業務に注力できる。労働力不足など課題などにも対応できると期待できる。

 一方で浦川氏は「当社グループのソリューションは、無人化が目的ではありません。ロボットはあくまでも人を手助けするもの。雇用の創出や作業員の方の福利厚生なども支援していきたい」と話す。

 取り組みの一つが、事業所内保育施設の設置だ。大和ハウスグループは、託児スペースを併設したオフィスを展開する「ママスクエア」と提携し、「DPL流山Ⅰ」の施設内に託児スペースの設置を始めた。「働き方改革」の視点も含め、女性が物流の現場で長く働き続けることができる環境作りが進んでいる。

 同社グループではこのほか、2020年3月に関越自動車道「坂戸西スマートIC」に直結した立地に完成予定の「DLP坂戸」(埼玉県坂戸市)に、西日本や東北から首都圏に向けた物流ルートの中継基地の機能を持たせる計画だ。長距離トラックの運転距離が少なくなり、就業環境の改善につながることが期待できる。

不動産開発、建物の建設から、グローバル対応までワンストップで支援

「今回の展示では、大和ハウスグループが提供する最新のロボットを使ったソリューションも実際に体験いただけます」と浦川氏は紹介する。

 見どころの一つは、物流業界はもとより、さまざまな産業分野で注目されている「AMR(Autonomous Mobile Robot:自律移動ロボット」だ。従来のGTP(Goods-to-Person)型の自動搬送システムと比べ、より多様な商品のピッキングや搬送、さらには人とした協調した作業なども柔軟に対応できるという。
「当社グループは、高機能化した物流センターを提供できるだけでなく、農地転用なども含む不動産開発、SPC(特別目的会社)スキームなどにも精通したスタッフを擁し、お客様のニーズに迅速に応えています。また、最近では、グローバル・コールドチェーン(低温輸送網)に対応した国内外の物流施設の開発なども行っています。お客様のさまざまなニーズにグループでワンストップにお応えできると自負しています。国際物流総合展でぜひ当社のブースを訪問し、お気軽にご相談いただきたいと願っています」と浦川氏は結んだ。

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