中国・上海のラーメン店「富良野とみ川」で昼食を取る中国人親子(筆者撮影、以下同)

 筆者は昨年(2017年)2月、複数の日系ラーメン店が軒を連ねる上海のフードテーマパーク「ラーメンアリーナ」(中国名は「拉麺競技館」)を取材しました。その際、ラーメンアリーナの一軒、「富良野とみ川」(以下、「とみ川」。中国での店名は「北海道富川」「富川製麺所」。本店は北海道富良野市にある)の責任者である富川哲人氏に中国進出の経緯やラーメンの評判などを語ってもらいました。

(参考)「『本場』中国で!日本のラーメンに中国人殺到」
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/49142

 日本では少子高齢化および人口減少から将来の市場規模縮小がほぼ確実視されており、活路を見出すために中国市場へ進出する日系飲食企業が少なくありません。しかし、事業がうまくいかず半年程度で撤退してしまう店もかなり数多く見受けられます。

 そうした中、昨年取材したとみ川はどうなっているのか? 再びラーメンアリーナを訪れ、とみ川の今を取材してきました。

1年半で3店舗に拡大!

「今は運営体制も整いつつあり、理想的な状態ですね」

上海3号店前で接客に立つ富川哲人氏

 そう語るのは、「とみ川」の責任者で店長の富川哲人氏です。前回の取材時から1年以上経ちましたが筆者のことを覚えてくれており、今回の再取材にも快く応じてくれました。

「とみ川」は、なんとこの1年半で3店舗にまで拡大していました。

 上海市地下鉄「曲阜路駅」直結のショッピングモール「大悦城」内の「ラーメンアリーナ」にある上海第1号店。「龍柏新村」駅直結のショッピングモール「万象城」内の第2号店。そして今回訪問した「中山公園」駅近くの「city'super」内のフードコートに入る第3号店です。

 上海市内で建設中の別のショッピングモールからも、さらなる出店オファーが来ており、今後はフランチャイズ方式による展開も視野に入れているとのことです。