バーチャルデートでも耳元に息? 仮想・拡張現実最新事情

東京で開催された「先端コンテンツ テクノロジー展」で紹介されるVR・AR技術(2017年6月29日撮影)。(c)AFP/KAZUHIRO NOGI〔AFPBB News

 ドイツ自動車大手フォルクスワーゲン(VW)傘下の高級スポーツ車メーカー、ポルシェが先ごろ、自動車整備用のメガネ型AR(Augmented Reality、拡張現実)機器を開発したと報じられたが、こうしたARとVR(Virtual Reality、仮想現実)の機器やサービスの市場は、今後急成長していくと見られている。

昨年のほぼ2倍に拡大する見通し

 米国の市場調査会社IDCによると、ARとVRの製品やサービスに対する全世界の支出額は、今年(2018年)270億ドル(約2兆9700億円)となり、昨年から92%増える見通しだ。

 こうして市場は今後も高い伸び率で推移していくという。その2017年から2022年までの年平均成長率は、71.6%になると、IDCは予測している。

 ARは、目の前の現実の環境にデジタル情報を重ね合わせて表示する技術。例えば、メガネ型や透過型ヘッドマウントディスプレーなどの情報機器を使い、現実の風景にさまざまな情報を表示すれば、工場などの作業現場で業務の効率化が大幅に向上するとして、今後の可能性が期待されている。

 一方、VRは、目の前にある実際の場面から離れ、完全にデジタル世界に没入するという技術。これを実現する市販製品としては、米フェイスブック傘下のオキュラスVRや、ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)などが販売するヘッドマウントディスプレーがある。