FBの問題解決には「数年」 ザッカーバーグ氏、アップルCEOにも反論

米フェイスブックのマーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)。首都ワシントンで(2013年9月18日撮影)。(c)AFP PHOTO / Jim WATSON〔AFPBB News

 フェイスブックにかつてない逆風が吹いている。同社の業績は絶好超だが、その背後には、利用者の情報を極限まで活用するプラットフォーム企業特有のビジネスモデルがある。社会はこうした際限のないデータ利用に対して徐々に嫌悪感を示し始めた。

 一方、水面下ではブロックチェーンに代表される分散化技術が進展しており、フェイスブックのようなデータを集中管理するプラットフォーム企業の衰退を指摘する声も出始めている。

利用者が少ない地域で稼ぐ「いびつな」収益構造

 フェイスブックの2017年12月期の決算は極めて良好だった。売上高は前年比で47%増の406億5300万ドル(約4兆3000億円)、当期利益も56%増の159億3400万ドル(約1兆7000億円)と大幅な増収増益を実現している。スマホなどモバイル機器向けの広告が大きく伸びたことが売上高と利益の増大につながった。

 だが、足元ではちょっとした異変が発生している。フェイスブックにおける北米の利用者数が初めて減少に転じたのである。

 フェイスブックの収益構造は実はいびつな形になっている。サイト全体の1日あたりの利用者数は約14億人だが、北米の利用者数は1億8400万人と全体の13%しかいない。欧州の利用者も2億8000万人程度に過ぎず、最も利用者数が多いのはアジア太平洋地域(約5億人)とその他の地域(約4億4000万人)である。