小中学生のランドセル、カバンはどんどん重くなっている?(写真はイメージ)

 私には、娘の子供で小学校3年生と中学校2年生の孫がいる。ちょうど1年程前になるが、娘の家を訪ねた際、孫(当時は小学校2年生)が学校から帰ってきた。そのランドセルを持って驚いた。あまりにも重いのだ。

 我が家は妻と2人暮らしなので、米は毎回5キロずつ購入する。それよりも相当重く感じたので、おそらく6キロ以上はあったのではないか。思わず「こんな重いのを毎日背負っているのか!」と声を上げてしまった。

 この2時間ぐらい後に、中学1年生(当時)の孫娘が帰ってきた。そのカバンを持ってみて、さらに驚いた。小学生のカバンよりさらに重いのだ。おそらく10キロ前後はあったと思う。さらに手には小さなバッグも抱えている。

 正気の沙汰ではない。これではいじめではないかと思ったものである。文科省や教育委員会、教師は、この実情を何とも感じていないのだろうか。

 日本テレビの朝の情報番組に、「スッキリ!!」というのがある。同番組では、東京近郊の公立中学校の生徒25人を対象に下校時にアンケート調査を行い、持っていた通学カバンやバッグを計ってみたそうである。そうすると25人中23人が「荷物が重い」と回答し、カバンとバッグ合わせて計量したところ8~9キロ、なかには17キロという生徒もいたそうだ。

 西日本新聞によると、「ゆとり教育」時代の教科書と現在の教科書では重さが違うそうである。国語、数学、社会、理科、英語の5教科の教科書をそろえて重さを量ったところ、「ゆとり教育」時代は1.8キロだったのに対し、現在は2.6キロと約1.5倍になっていたそうである。

「スッキリ!!」によると、埼玉県草加市の中学校では、この5教科の補助教材が18冊もあるという。「ゆとり教育」で日本の子どもたちの学力が低下したと批判されたことから「脱ゆとり教育」に転換した結果、こういうことになったそうである。