自然数をたし算の形で表す
整数論は未解決難問だらけの分野です。その筆頭がリーマン予想です(連載「サラリーマンのための超入門・リーマン予想」参照)。
問題の本質は素数の困難さにあります。素数の特徴が約数であることから分かるように、自然数を乗法──かけ算──の視点で眺めて現れるのが素数です。
6=2×3 2と3は素数
15=3×5 3と5は素数
素因数分解
それに対して、自然数を加法──たし算──の視点で眺めることでも問題が現れます。その筆頭がゴールドバッハ予想です。
4以上の偶数4、6、8、10、12、14、16、18、20、…に隠された秘密──ルール──です。次の等式をながめてみましょう。
4=2+2
6=3+3
8=3+5
10=3+7=5+5
12=5+7
14=3+11=7+7
16=3+13=5+11
18=5+13=7+11
20=3+17=7+13
左辺に現れる数に注目してみると素数の和になっていることが分かります。つまり、「偶数=素数+素数」の関係があるということです。続けて確かめてみましょう。
22=3+19=5+17=11+11
24=5+19=7+17=11+13
26=3+23=7+19=13+13
確かに偶数は2つの素数の和で表されます。となると、このルールがどこまでも続くのかどうか気になるところです。