韓国で朴大統領の退陣求めるデモ、4週連続

韓国ソウル中心部で行われた朴槿恵(パク・クネ)大統領の辞任を求める抗議デモの様子(2016年11月19日撮影)。(c)AFP/JUNG Yeon-Je〔AFPBB News

 現在、韓国の大統領退任を要求するデモは、毎週土曜日に大々的に行われ、韓国だけでなく国外のマスコミも多く取材報道している。

 日本から見れば、韓国人は何か不満があるとこぞって市民たちが街に繰り出し、デモをしているように見えるかもしれない。

 これまで「米国産牛肉輸入反対デモ」や「セウォル号」など、国を揺るがす大きな問題が発生するたびに市民たちがデモを行ってきたのは事実である。

 だが、今回のデモは、他のデモとは一線を画している。

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不正に手を染めた初代、李承晩大統領

 これまでにも大統領退陣を求めるデモはあった。大韓民国の初代大統領であった李承晩大統領が長期独裁の末、自身が死ぬまで大統領をしたいと思ったのか、何度も憲法を変え、大統領選挙で不正に手を染めた。

 当時、韓国は貧しかったため、ゴム靴やご飯をごちそうするだけでいくらでも民衆の1票を手に入れることができたからだ。

 そうやって、自分の思い通りに大統領に再選されたが、結局民衆たちも黙っておらず、4.19革命を起こすきっかけになった。

 大統領は戒厳令を発令し、群衆に向けて銃を発砲させたため、多くの死傷者を出し、結局大統領の亡命で民衆が自由を勝ち取った。

 しかし、民主主義の春を謳歌するもつかの間、すぐに朴正煕(パク・チョンヒ:現在の朴槿恵=パク・クネ大統領の父親)が軍事クーデターを起こして大統領に就任した。その後軍事独裁政権が続くのである。

 軍部政権との長い闘争が続き、多くの負傷者、死亡者を出した後にやっと民主主義国家になったはずだった。