サンディエゴ海軍基地のBAEメンテナンスエリア

 中国で建造された巨大浮きドックが、今秋にも、アメリカ海軍太平洋艦隊第3艦隊が本拠地としているサンディエゴ軍港に設置される予定である。

 この浮きドックは、アメリカでも最大規模の軍需企業であるBAEシステムズ・インク(イギリスのBAEシステムズの北米担当子会社、以下「BAE」)が購入したものだ。同社はこの浮きドックを、サンディエゴ軍港でのアメリカ海軍艦艇のメンテナンスに使用するとしている(参考:"San Diego Ship Repair"、BAEシステムズ)。

サンディエゴ軍港のBAEドックの1つ

アメリカ海軍に浸透する中国製浮きドック

 アメリカ海軍を支える中国製浮きドックは、BAEが調達した浮きドックだけではない。すでにオレゴン州ポートランドでは、Vigor Industrial社が中国から4000万ドルで購入したドックが使用されている。

 そして、ハンチントン・インガルス・インダストリーズ(以下「HII」)も中国から巨大浮きドックを購入する予定であることが公になった。