(東京より)
20世紀初頭、北米のイタリア移民チャールズ・ポンジは一見すると素晴らしい金儲けのアイデアを思いついた。彼は「価値のない投資に大きな見返りを提供する」と申し出て多くの人々を説得し、ポンジにお金を渡す人々は増えた。そのお金は投資家の利益になる代わりに、もっと先に投資した人々への返済として使われた。
ポンジの名を冠した出資金詐欺のスキームの本質は、事業に永遠に借金を溜め込むことを可能にするスキームであった。しかしもちろん、このスキームの本質はただの詐欺であり、結局はポンジが投獄されて終わった。
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100年の後、ポンジのスキームに似たピラミッド型のスキームはいまだに、少なくとも民間セクターで行われた場合は、詐欺にあたるとされている。
しかし、公共セクターでこのスキームが演じる役割を認識しているものは少ないようだ。実は、アメリカや日本など、多くの国の政府は本質的にはポンジ・スキームと同じスキームの上に成り立っている。