ドイツ東部の運河の街、ボートで郵便配達

様々な配達方法が試みられている。写真はドイツでボートを使った宅配サービス〔AFPBB News

 米アマゾン・ドットコムは4月6日、米国の有料プログラム「Prime(プライム)」の会員向けに追加料金なしで提供している即日配達サービスの対象地域を拡大したと発表した

「午前中の注文で夜9時までにお届け」

 このサービスは「Prime FREE Same-Day Delivery」と呼んでいるもので、昨年5月に米国で始めた。そのサービスの内容は、年会費99ドルのPrimeに加入している人が午前中にアマゾンに注文をすると、その日の夜9時までに商品が届くというもの。

 また注文する時間が午後だったり、夜だったりした場合は翌日に商品が届くが、いずれの場合も利用者には年会費以外は費用は発生せず、都度の送料は無料という形になる。Prime会員はこれを年間何度利用してもかまわない。

 ただし、これには、注文1回当たりの対象商品の合計金額を35ドル以上にしなければならないという条件がある。35ドルに満たない場合は、1回の注文に付き5.99ドルの送料がかかる。

 また、この即日配達サービスはPrime会員向けだが、非会員でも利用できる。その場合は注文1回に付き8.99ドルと1商品当たり0.99ドルの送料がかかる。

 前述のとおり、アマゾンはこのサービスを昨年5月に米国で始めた。そして同年10月には、対象地域にシカゴ(イリノイ州)、オーランド(フロリダ州)などを加え、合計16の大都市圏でサービスを展開した。

 今回は、さらにシンシナティ(オハイオ州)、ミルウォーキー(ウィスコンシン州)、ナッシュビル(テネシー州)、リッチモンド(バージニア州)などの都市圏を加え、ロサンゼルスやサンディエゴ(カリフォルニア州)などでも対象エリアを増やした。

 これにより、同サービスは、米国の1000を超える市町村から成る27の大都市圏で利用できるようになった。

テッククランチなどの米メディアはこれについて、米ウォルマート・ストアーズや米ターゲットといった実店舗を持つアマゾンのライバル企業にとって脅威になりそうだと伝えている。