ファッション界に革命、ショーで見た服がすぐ手に入る時代に

米ニューヨークのファッションウィークで発表された、「トミー ヒルフィガー」の16/17年秋冬コレクション(2016年2月15日撮影)〔AFPBB News

 米国の市場調査会社、コムスコアがまとめた最新のリポートによると、同国のネット通販市場では、衣服やアクセサリーなどのアパレル商品の売上高が、コンピューター機器の売上高を上回ったという。

アパレルは19%増の515億ドルに

 これは昨年1年間における同国のネット小売り販売データをまとめたもの。それによると、コンピューター関連機器は長年、同国のネット通販で最も売上高が高いカテゴリーだった。

 これには、パソコンやタブレット端末などのコンピューター機器や、モニター、キーボードなどの周辺機器が含まれるが、コムスコアによると、その昨年1年間におけるネット販売売上高は前年から5.3%増加し、499億ドルとなった。

 これに対し、衣料品、靴、ハンドバッグなどのアパレル商品の売上高は前年比19%増の515億ドルとなり、初めてコンピューター機器を上回った。これを詳しく見ると、アパレルの売上高は、昨年の4四半期中、3四半期でコンピューターを上回っている。

 そしてその要因には、ここ最近顕著になっている2つの消費者動向があると、コムスコアは指摘している。

アマゾンのアパレル事業が好調

 1つは、米アマゾン・ドットコムの「プライム(Prime)」をはじめとする商品配送プログラムの普及。これにより消費者は都度の送料を気にすることなく、気軽に小口の注文ができるようになった。

 こうした送料無料(プライムなどは年額制の有料プログラムなので、厳密には無料ではないが)や返品無料のサービスが、アパレル商品のような比較的少額の注文をしやすくしており、この分野に力を入れているアマゾンのアパレル販売は好調に推移しているという。