(文:内藤 順)
インタビューも後半に差し掛かるにつれ、ずいぶんと熱気を帯びてきた。実は序盤の頃は顔のパーツの彫りの深さや、青き瞳の鋭い眼光にばかり目を奪われていたのだが、話し込んでいくとずいぶんと分かり合えるポイントも見つかってくる。そして、HONZ読者の多くの人が悩んでいるであろう「読書習慣」にまで話は及んだ。(『スーパーベターになろう!』の著者ジェイン・マクゴニガルさんへのインタビューの前半はこちら、書評はこちら)
積読本が増えて困る人へのアドバイス
内藤:HONZには、本を買っても読まない──いわゆる積読本が増えて困るという声が多く寄せられるます。正しい読書習慣をつけるためには、どのようなクエストを実践すればよいでしょうか?(※クエスト=大きな目標へコミットするための、目的ある行動)
作者:ジェイン マクゴニガル
翻訳:武藤 陽生
出版社:早川書房
発売日:2015-11-15
ジェイン:よいクエストを考えるためには、最も小さな単位、あるいは最も簡単なクエストから始める必要があります。たとえば、これからの24時間以内にできること、それらを考えることで自分の大切なことや目標を達成することができるでしょう。
私なら、まず1ページだけを読むことに集中します。あるいはこれからしばらくの間読む本を1冊だけ選ぶということでも良いでしょう。とにかく、失敗するのが不可能なほど簡単にすることです。そして、もし本を手に取って1ページを読んだら、実際にはおそらくもっと読むでしょう。
でもそれだけ小さくクエストを分割して、失敗できないようにするのがとても大切なんです。