関東豪雨、3人死亡 少なくとも25人不明

鬼怒川が氾濫した茨城県常総市で、ショッピングセンターの屋上からイヌを抱いて避難させる自衛隊員(2015年9月11日撮影)。(c)AFP/KAZUHIRO NOGI〔AFPBB News

 鬼怒川の堤防決壊による濁流が家を破壊し、飲み込みながら押し流し、多くの人々が必死の思いで助けを求める映像は、河川の氾濫や堤防決壊の恐ろしさを目の当たりに見せつけるものだった。

 あれだけ大量の濁流が流れ込めば、復旧にも相当の時間がかかるであろう。いまだ行方不明になっている人も少なくない。ただただ1人でも多くの命が助かることを祈るのみである。

固唾を飲んで見守った自衛隊ヘリによる救助活動

 この時、たまたま自宅にいた私は、テレビでライブ放映される自衛隊のヘリコプターによる救出活動にくぎ付けになった。何とか電信柱にしがみついて助けを求める男性、2階のベランダや屋根から手を振って助けを求める人々、誰もが一刻も早く助けてほしかったはずだ。しかし、自衛隊の活動は、実に冷静で、かつ勇敢なものだった。

 私は専門的・技術的なことはつまびらかではないが、ヘリコプターのホバリング(空中で停止している状態)は、下向きの気流を発生させ、機体を押し下げるなど動きを乱すため、高度な技術を必要とするそうである。しかも、あの悪天候で電線などにも注意を払いながら、徐々に高度を下げ、可能な限り低空で、しかもピンポイントでということになれば相当高度な技術を必要としたはずだ。そのことは素人目にもよく分かった。