映画『暗殺』の制作報告会、ソウルで開催 チョン・ジヒョンも出席

韓国・ソウルで行われた、映画『暗殺』の制作報告会に臨む、(左から)俳優のチェ・ドクムン、チョ・ジヌン、イ・ジョンジェ、女優のチョン・ジヒョン、俳優のハ・ジョンウ、チェ・ドンフン監督〔AFPBB News

 2015年夏、韓国で2本の映画が立て続けに観客動員1000万人を突破した。映画は時代の鏡でもあるが、大ヒット作品のキーワードは「親日派」と「財閥」だった。

 2015年夏に韓国で観客が1000万人を超えたのは、日本でもおなじみの全智賢(チョン・ジヒョン)、イ・ジョンジェ、ハ・ジョンウが主演の「暗殺」と、ファン・ジョンミン、ユ・アインが主演の「ベテラン」だった。

 韓国の人口はざっと5000万人だ。にもかかわらず、夏に2本も観客が1000万人を超える映画が出たというのはどういうことか。

 すでに2015年にはソウルで撮影された「アベンジャーズ2」も1000万人を超えており、3本も大台に乗ったことになるのだ。

国民の5人に1人が鑑賞、理由は「大勢マーケティング」?

 「大勢マーケティング」。ある韓国の雑誌記者はその理由をこう説明する。映画でも、食品でも、新作あるいは新商品が出てから人気を呼ぶと、一気に集中的に売り込む傾向が強いという。

 2本の映画の場合、前評判も良かったから、上映スクリーンが集中したのだ。

 映画を上映企業の寡占化の影響もあるようだ。

 韓国では、大手の映画上映会社が、ロッテ、CJなど3大チェーンにほぼ集約されている。

 3社ともメジャーだからヒット作品を追いかける。筆者は異なる映画館で2本を見たが、いずれもが10以上あるスクリーンのうち7~8スクリーンはどちらかの作品を上映していた。

 「売れる」と見たら徹底的に集中するのが「大勢マーケティング」というわけだ。