フィールドを走り回り、アイテムを獲得。これで技は強化された。
仲間が相手の攻撃を封じている。この隙にやるしかない。
はぁぁぁぁぁぁ――――!
拳に力を溜める・・・そして、狙いを定めて技を放つ!
だぁぁぁぁぁ――――!
渾身の一撃は敵チームにダメージを与え、残りのHPを全て吹っ飛ばした。
勝った・・・!
私は幼い頃から、漫画やアニメを見ては空想を膨らませていた。特に『ドラゴンボール』が大好きで、何度も「かめはめ波」を放つ練習をしていた。どうにかして放てないものかと、気功の参考書を読みながら練習をしたこともあった。しかし、何度練習しても技を出すことはできない。非常に悔しかった。
そして、大人になった今、技術の力でこれを実現しよう!と「HADO(ハドー)」を開発したのだ。長年の夢を叶える上で欠かせない技術、それはAR(拡張現実)だ。ここ最近は、「AR」や「VR」というワードを耳にする機会も増えてきている。
ARの発想が生まれたのは、100年以上も前のこと。『オズの魔法使い』の作者として知られる児童文学者、ライマン・フランク・ボームが電子デバイスを考案したことがきっかけだった。それから88年後の1989年、VR(仮想現実)という言葉がアメリカのジャロン・ラニアーによって唱えられた。翌年の1990年には、当時、ボーイング社の研究員だったトーマス・コーデルらが、AR(拡張現実)の概念にその名を付けた。