【写真特集】熱波に見舞われたインド

インド・ニューデリーの市場〔AFPBB News

 米アップルが6月30日に世界100カ国以上で始めた音楽サービス「Apple Music」は、その月額料金が国によって大きく異なるという。

超低価格、わずか0.01ドルという国も

 同サービスの米国における個人向けプランの月額料金は9.99ドルだが、これがインドではインドでは120ルピーとなり、米ドルに換算するとわずか1.89ドルになる。

 またロシアにおける個人向けプランの月額料金は169ルーブルで、米ドルに換算すると3.03ドル。同様に各国の料金を見ると、フィリピンでは2.99ドル、タイでは4.99ドルとなる。

 この話題を最初に伝えた米ウォールストリート・ジャーナルによると、南アフリカではさらに安い1.65ドル、インドネシアに至ってはわずか0.01ドルという。ちなみに日本での個人向けプランの月額料金は980円で、7.94ドルになる。

 こうして各国で料金が異なるのは、アップルがその国の物価や音楽の消費スタイルを考慮し、料金を設定したからだと、ウォールストリート・ジャーナルなどは伝えている。

新興国の音楽消費事情

 しかし、こうした料金設定はアップルとしては珍しいことだという。例えば「iPhone 6」16GBモデルのSIMフリー版の価格が米国では650ドルだが、インドでは850ドル、ブラジルでは1130ドルと、割高で売られている。

 こうした価格設定は各国の事情、とりわけ関税によるところが大きいが、アップルは決して、それぞれの国に合わせて特別な値付けはしない。そのためiPhoneなどの同社製品は、新興国市場で多くの人の手の届かない高額製品となっており、価格競争力が低いと指摘されている。

 これに対し、Apple Musicはそれぞれの国で価格競争力の高いサービスになっている。