AIIB参加を表明したドイツの工業都市デュイスブルクと中国の重慶を結ぶ貨物鉄道「渝新欧鉄道」は、欧州−アジア間の輸送を大きく変えると期待されている [AFPBB News]

GDP規模で出資比率が決まるAIIB、日本の拠出金は?

 今回の『中山泰秀のやすトラダムス』(4月12日放送/Kiss FM KOBEで毎週日曜24:00-25:00放送)では、アジアインフラ投資銀行(AIIB)への参加是非について解説したほか、地方統一選や大阪都構想、戦後70年の話題などを取り上げた。

中山 JBpressが『日本は、したたかにAIIBに加わるべきだった』という中国情勢ジャーナリストの姫田小夏氏の記事を配信しています。

 姫田氏は、日本が設立メンバーとしての参加を見送ったアジアインフラ投資銀行(AIIB)に関して、アジア開発銀行(ADB)の最大の出資者として米国とともに実質的な運営に関わってきた日本は、その経験と技術を生かしてむしろ堂々と入っていくべきだと指摘。

 また、アジアのインフラ開発に詳しい日本の専門家の意見に言及し、「所詮、中国単独では動かせない。だからこそ日本はAIIBを内部から改善させることもできるし、それでもダメと思えば国際社会を前に“駄目出し”すればいい」と述べています。

 AIIBへの参加をめぐっては色々な意見がありますが、日本政府はあくまで慎重な立場を取っています。というのも、中国主導のAIIBが国際金融機関としてふさわしい基準を満たすかどうかが未知数だからです。

 国際金融筋によると、資本金は設立当時は500億ドル(約6兆円)、将来的には1000億ドル(約12兆円)規模に拡大する見通しで、加盟国の出資比率は国内総生産(GDP)に応じて決められることになっています。

 政府試算によると、日本が参加する場合、設立当初は約15億ドル(約1800億円)、資本金の拡大後には約30億ドル(約3600億円)の財政負担が必要になるとされていますが、その出所は言うまでもなく私たち国民の税金です。