中国北西部初の高速鉄道「蘭新線第二複線」、全線で開業

新疆ウイグル自治区のウルムチ南駅に止まっている、中国の高速鉄道、蘭新線第二複線の甘粛省蘭州行きの列車。この路線は中国のシルクロード経済ベルト推進政策の一環として開発された(2014年12月26日撮影)(c)AFP〔AFPBB News

 中国が中心となって設立するアジアインフラ投資銀行(AIIB)。日本は設立メンバーとしての加盟を見送った。

 日本は公正なガバナンスの確保を求めていた。ガバナンスの確保には「加盟国を代表する理事会が個別の案件を審査・承認することや、債務の持続可能性が確保されることなどが重要」であり、これらが明確でない限りは参加できないという立場である。

 日本国内では参加をめぐって意見が二分している。まさにこれは中国が仕掛けた政治外交ゲームであり、日本はどの手を打ってもリスクが伴う。

参加に慎重だった西側先進国だが・・・

 AIIBの出現はこれまでの国際秩序への挑戦状とも言える。日本と米国は世界銀行やアジア開発銀行(ADB)などの枠組みを通して国際的な影響力を保ってきた。だが今、中国が “中国版・世界銀行”を作ることで国際社会への影響力を高め、西側先進国による支配力を低下させようとしている。

 こうした中国主導の枠組みに参加することは、日本にとっては沽券にかかわることだとも言える。しかも、運営における「公正さ」や「透明度」などの懸念は払拭されていない。