米ストラテジー・アナリティクスがまとめた最新のリポートによると、今年7~9月期のスマートフォン世界出荷台数は3億2040万台で、1年前から26.7%増加した。
世界のスマートフォン市場はアジアやアフリカ、中東地域などの新興国の強い需要に支えられており、依然成長が続いているという。
Androidは依然断トツ、ただしシェアは前期から低下
7~9月期の出荷台数を基本ソフト(OS)別に見ると、米グーグルの「アンドロイド(Android)」が2億6800万台で首位。このあと米アップルの「iOS」が3930万台で続き、米マイクロソフトとカナダのブラックベリーはそれぞれ1050万台と230万台だった。
アンドロイドの出荷台数は1年前から30.2%増えており、主要OSの中で最も伸び率が高い。また同OSの市場シェアは1年前から約3ポイント伸びて84%となった。その成長の背景にはほかのOSのシェアの伸び悩みがあるという。
例えばブラックベリーのシェアはわずか1%で、1年前とほぼ同じ。iOSのシェアは同1ポイント低下して12%。マイクロソフトのウィンドウズフォン(Windows Phone)も同1ポイント低下し、3%となった。
このうちアップルのiOSは、低価格端末の市場で存在感を発揮しづらい状態が続いている。またウィンドウズフォンは依然、中国と日本で苦戦しているという。
これに対し、アンドロイドは「低コストのサービスや使い勝手の良いソフトウエアが、世界中のハードウエアメーカー、通信事業者、ユーザーを引きつけている」とストラテジー・アナリティクスは分析している。
ただし、アンドロイドのシェアは今年4~6月期の85%から若干低下している。米ウォールストリート・ジャーナルによると、ストラテジー・アナリティクスのアナリストは、「アンドロイドのシェアはピークに達している。
今後アイフォーンが大きく落ち込むといったことでも起きれば別だが、アンドロイドのシェアが85%を超えることはないだろう」と予測している。