「ビールに枝豆」の組み合わせはいつから始まったのか

“おつまみの王者”枝豆の歴史といま(前篇)

2014.06.13(Fri) 漆原 次郎
筆者プロフィール&コラム概要

 夏が来ると、青果店やスーパーマーケットに「枝豆」が並び始める。

 一束を買い、莢(さや)を切って塩ゆですると、莢の色が鮮やかになり食欲をそそる。水で冷やして塩をさっと振れば準備完了。莢を軽く指の腹で押すと、収められていた青豆が飛び出して口へと入る。歯触りや風味、そして小粒ぶりも手伝って、いくらでも枝豆を食べてしまう。

 旬の季節は間近だ。そこで今回は「枝豆」をテーマに、日本人との関わり合いの歴史と、現在の栽培や品種開発の技術を、前後篇で見ていきたい。

 前篇では、枝豆を日本人がどう扱ってきたのか、その歴史を追っていくことにする。いま定番となっている「ビールと枝豆」という組み合わせはいつ頃からあったのだろうか。

 後篇では、現在の枝豆に目を向ける。枝豆の“種”を販売している雪印種苗を訪ねてみた。枝豆の一大産地でもある千葉県の千葉研究農場(千葉市稲毛区)で、枝豆栽培のエキスパートに栽培技術や品種改良などの手法を聞いてみる。

江戸時代に定着した枝豆栽培

 植物の分類から言うと、枝豆は、豆腐、納豆などと同じ大豆(ダイズ)を原料とする作物だ。熟し切っていない大豆を枝ごと採ったものが枝豆である。

 大豆と日本人の関係は深い。いまから2000年前の紀元前後には大陸から日本に伝えられていたとされる。

 だが、枝豆となると、いつ頃から日本で栽培され、食材として供されるようになったのか未解明の点は多い。

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1975年生まれ。神奈川県出身。出版社で8年にわたり理工書の編集をしたあと、フリーランス記者に。科学誌や経済誌などに、医学・医療分野を含む科学技術関連の記事を寄稿。日本科学技術ジャーナリスト会議理事。著書に『日産 驚異の会議』(東洋経済新報社)、『原発と次世代エネルギーの未来がわかる本』(洋泉社)、『模倣品対策の新時代』(発明協会)など。


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