米ストラテジー・アナリティクスがまとめた調査によると、今年1~3月期に世界で出荷されたタブレット端末の台数は5760万台で、1年前に比べ19%増加した。
ただ、この19%という伸び率は、1年前の伸び率、83%と比較すると大きく低下している。同社が先に公表していた昨年10~12月期の出荷台数伸び率も20%となっており、ここ最近のタブレット端末市場は成長が鈍化している。
iPad、シェア低下の理由は反動減?
今年1~3月期の出荷台数を基本ソフト(OS)別に見ると、米グーグルの「アンドロイド(Android)」が3790万台で最も多かった。このあと米アップルの「iOS」が1640万台、米マイクロソフトの「ウィンドウズ」が340万台と続いた。
このうちアンドロイドのシェアは、1年前の53%から65.8%へと拡大、全出荷台数のほぼ3分の2を占めた。一方、iOSのシェアは40.3%から28.4%に低下。アイパッド(iPad)の出荷台数は、1年前から16%減少した。
アップルの説明によると、その理由は1年前の反動だという。同社は2012年10月に小型モデル「アイパッド・ミニ」を初めて市場投入したが、その際に供給不足が続いたため、小売店が2013年1~3月期にかけて在庫量を増やした。今年1~3月期は昨年に比べ在庫量が減っており、小売りベースで見ると減少率は3%にとどまるという。
また、ストラテジー・アナリティクスは、アップルが製品の市場投入時期を変更したことも要因の1つだと分析している。これは次のようなことのようだ。
1~3月期は従来新モデルの発売前だったため、この四半期は出荷台数がそれほど伸びなかった。だが、アップルは2012年に発売時期をそれまでの春から秋に変更した。これにより昨年1~3月期は初めて新モデル登場直後の四半期となった。