いまや、自民党に対抗しうる野党は存在しないのか、と言えるほどの野党の惨状ぶりだ。そんな中で「自共対決」を叫び、元気そうなのが共産党である。この共産党が、4年ぶりとなる第26回党大会を1月15日から18日までの4日間開催した。

 他の政党は、党大会を1年に1回、1日だけ開くというのが普通だが、共産党の場合には党規約で2年または3年に1回開催し、それを延ばす場合には中央委員会総会で決定することになっている。

 事前に長文の大会決議案というのが党員に配られ、それに基づいて、委員長によって、何時間も延々と続く「中央委員会報告」というものが行われる。4日間というのは短い方で、かつては1週間ぐらいかけて党大会が行われていた。初日は、報告だけで終わるということも珍しくなかった。

 この大会での決定が共産党の最高意思とされているので、同党にとっては最も重要なイベントなのである。

とても自民党と「対決」できない議席数

 今回の党大会の一番の目玉は、「『自共対決』時代の本格的始まり」(大会決議)の時期にあるという規定にある。確かに共産党が言うように、二大政党づくりが民主党の凋落により破綻し、「第三極」が低迷するなかで自民党への批判を吸収できる政党は共産党しかなくなっているというのが現状であろう。

 だから自共対決の新たな時期を迎えている、と言うのであろう。だがそれは、あくまでも政治路線上の話に過ぎない。

 議席数で見ると、衆議院では自民党294議席に対し、共産党は8議席である。参議院では、自民党115議席に対し、共産党は11議席である。とても対決という力関係にはない。