2014年の幕が開いた。今年もインターネット、それをとりまく社会、様々な変化が訪れることだろう。
変化には大きく2つの変化がある。それは、地盤そのものの変化と、その上の建物の変化だ。
前者は検索エンジンに対するソーシャルテクノロジーの流れのようなもので、グーグルが君臨する中で台頭したフェイスブックのケースはこれだ。
後者は特定のテクノロジーの上に寄生するサービスのようなもので、フェイスブックの周辺で生まれては消えるアプリケーションなどはこれにあたる。加えて、この狭間に位置する変化も数えきれないほど存在する。
ちなみに後者は短いスパンで移りゆく傾向が強く、環境全体に与える影響度もさほど大きくはない。
一方で、前者は地殻変動のようにじわじわと、しかしある起点から環境全体を一気に変えてしまう。それは、同じ地盤の上のマイナーチェンジ(建物の建て替え)とは次元が違うインパクトだ。
グーグル・シュミット会長が自ら認めた「大きな過ち」
ところが、極めて大きな変化にもかかわらず、それを完全に掌握することは容易ではない。その予兆も素通りしてしまいがちだ。自らが地殻変動を起こした米グーグル会長のエリック・シュミット氏でさえもその例外ではない。
2013年12月30日、シュミット氏は、ブルームバーグテレビジョンのインタビューで、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)の台頭を見逃したことは同氏の最大の過ちであったという認識を示した。
シュミット氏がCEOを務めていたまっただ中の2004年にフェイスブックはスタートを切ったが、同氏はそれにはほとんど注意を向けなかったとしている。
その間に、フェイスブックは着々と世界最大のSNSに成長、グーグルと広告収益を争うライバルとなり、インターネットと人をとりまく環境全体に大きな変化を及ぼした。周囲がまさかと思っているうちに、あっという間に地殻変動を起こしてしまったのだ。
グーグルは、Web上にある全ての情報を整理するというミッションを創業当初から掲げ、その手段である検索エンジンにより歴史的な地殻変動を起こした。
さらにはWeb上にある情報だけにとどまらず、世界中にあるデジタル化されていない情報をWebに置き換えることにまで目を向けている。